2019年9月14日〜16日に静岡県焼津市で開催される 「第57期名人戦挑戦者決定リーグ戦(A級リーグ)」に 出場する棋士の抱負等を「連珠世界」誌2019年9月号の記事より、 転載の承諾を得られた棋士の分を、内容を変更せず載せています。


中山 智晴 八段

中山 智晴 八段
シード(前名人)
群馬県玉村町
6期連続(内名人1期)  (※)
7回目、優勝1回
名人在位1期
平成3年11月生れ(27歳)

A級リーグの目標・抱負

前年挑戦手合いに敗れた。 一度は名人位に就いたわけであるが、その実感を持つことなく終わった。 負けて学習する自分の性格上は、良い傾向なのかもしれない。 いま改めてリーグに戻ってきた気分は想像していたよりだいぶフラットである。 勝負である以上、必ず勝つ者が出て、同時に負ける者も出る。 連珠を始めて12年ほどになるが、ようやくその事実を心から受け入れるようになってきた。 今期リーグ戦はもちろん優勝、あるいはなるべくいい成績を取るに越したことはないが、 それ以上に自分に納得できる棋譜を残したい。 近年はいわゆる「みる〜じゅ」も増えてきた。 強くて、なおかつ見ても面白い連珠というのはなかなかないが、それを心掛けたい。

(※) 連続年数は名人位在位期も含めての年数です。


神谷 俊介 七段

神谷 俊介 七段
シード(昨年2位)
東京都大田区
4年連続5回目
優勝1回
平成6年6月16日生れ(25歳)

A級リーグの目標・抱負

時は令和。私はデスクワーカーになった。 連珠の次に好きな数学と密接に触れ合えて、毎日が楽しい。 しかしながら、日々のデスクワークによる体力の衰えは無視できない。 私は水泳を始めた。 水泳は身体への大きな負荷を短時間でかけられ、体力向上への効果が高いと考えている。 連珠にかけられる時間が減ったことは悲しくはあるが、 模範的なデスクワーカーを目指し充実した日々を送っている。

奇しくも、連珠は机に向かい思考する競技である。 また、A級リーグは持ち時間100分の対局を3日で9局も行う長丁場の大会だ。 デスクワークで培ったデスクヘの集中力と、水泳で培った体力でA級リーグを制したい。


岡部 寛 九段

岡部 寛 九段
シード(昨年3位)
東京都練馬区
18年連続18回目
優勝1回
昭和60年12月14日生れ(33歳)

A級リーグの目標・抱負

7月に『連珠 平成の名人戦史』を発行できた。 今期の出場者にも多くの協力を得ており、この場を借りて感謝したい。

「僕が生まれる前から、A級棋士として活躍されている方々との対局(中略)を、 楽しみにしています。(02年9月号より)」

16歳での初出場時にこう書いたが、17年が経ち元号も変わった今、 私が逆の立場になる雰囲気はまだない。 久々に初出場者が現れたとはいえ、また私にとって初めて年下のほうが多いA級になったとはいえ、いつものメンバーという印象が強い。 相手を見て作戦を決めるタイプの私としては、好条件といえる。 前期は力みすぎたので、落ち着いて臨みたい。


井上 史也 四段

井上 史也 四段
東日本地区代表
埼玉県熊谷市
初出場
昭和63年8月14日生れ(31歳)

A級リーグの目標・抱負

インターネットから連珠を始めて18年が経ちましたが、 最初に知った棋戦がA級リーグでした。 ずいぶん時間はかかりましたが、出場できることは大変感慨深いものがあります。 実は、翌年のA級リーグ出場を目標にし、昨年の関東選手権で実戦に復帰しました。 実力の低下具合に嫌気がさしながらも、なんとかここまで来ることができました。 今回一番楽しみにしているのは、私がA級リーグの存在を知った時から出場している 石谷九段、河村九段、長谷川九段、松浦七段(居住地東から)の 私的なレジェンド四名との対局です。 今回の目標はこの四名全員に勝つこととしたいと思います。

激励文

がんばってー!(妻)


石谷 信一 九段

石谷 信一 九段
東海地区代表
静岡県富士市
2年連続22回目
昭和18年2月4日生れ(76歳)

A級リーグの目標・抱負

今期も二次予選での幸運が重なり9年振りに連続出場をすることができました。

二次予選1局目の丸山七段戦で満局模様だったのを勝ち、 2局目の真野戦で仮先になったことが幸運でした。 今期は本当に最後のA級リーグ出場となると思いますが、 最後の力を振り絞って、戦いたいと思います。

とは言っても、研究をする気力もなく、研究もすぐ忘れてしまうので、 開き直って泥臭く打つしかないと思います。

健康管理に留意し、体調を最高の状態にしてA級リーグに臨み、 強豪との対戦を楽しみたいと思います。

目標は1勝で、9位とします。


河村 典彦 九段

河村 典彦 九段
関西北陸地区代表
滋賀県草津市
2年連続20回目
優勝7回
名人在位3期
昭和39年10月14日生れ(54歳)

A級リーグの目標・抱負

前回の成績で、優勝を目指せる力はもうなくなったと感じたので、 今年の目標はシード獲得としたい。 と妻に言ったら、「は〜?優勝を目指さないなんてどうよ?」と言われてしまった。 いやいや平成生まれの若手に勝つのはもうちょっと無理なのでは… と言い訳をしてみたが、60歳の中村名人が現役のうちは、 なかなかその言い訳も通じない。 まあ、今年は気負わずに気楽にやる、という事だけを目標としたい。

激励文

飴と鞭が効く様な人でもない。 煽(おだ)てが効くとも思わない。 妻とも相談したが、素戔嗚神社のお守りかなと。 今年は、愛知出身には効くだろう。(林 昭一)


長谷川 一人 九段

長谷川 一人 九段
関西北陸地区代表
大阪市
36年漣続(内名人6期)  (※)
30回目、優勝12回
名人在位6期
昭和38年2月12日生れ( 56歳)

A級リーグの目標・抱負

関西地区では26年ぶりとなる7月の代表決定戦は、 最後の最後に私に幸いして今年最後のA級リーグ出場者となれた。

対戦相手の舘五段とは関西の予選で3年連続対戦しているがまだ勝ったことはない。 この決定戦も序盤から攻められっばなしの展開となり、 終盤追い詰められるはずだったが、一手四三の見落としに助けられた。

国内の関西地区以外の連珠会にはいまだに自腹では遠征したことのない私にとって、 舘君には1次予選を含めて3度も遠征してきてもらっているのに、 申し訳ない気持ちでいっぱいである。 少なくとも彼に顔向けできるだけの成績は残すつもりである。

激励文

予想を外された恨み…罰として優勝を(久)

(※) 連続年数は名人位在位期も含めての年数です。


松浦 浩 七段

松浦 浩 七段
中国四国地区代表
広島県広島市
6年連続32回目
昭和30年2月22日生れ(64歳)

A級リーグの目標・抱負

他地区の激しい予選をみていると、私が出場しても良いものかと思ってしまいますが、 みなさんに納得してもらえるような良い棋譜を残せるように頑張ろうと思っています。 正直、最近は連珠に接する時間が減っているので、あまり強気なことは言えません。

開局規定の変更、持ち時間の減少があり対応が大変ですが、 強い対局ソフトを利用した研究により、 ソーソロフ8 への対応は昨年よりは進んでいると思います。 持ち時間の減少は集中の持続力が減ってきているので 時間の使い方に気をつければ問題無いと思っています。 いずれにしても、強い人との対局を楽しみたいと思っています。


河野 高久 五段

河野 高久 五段
九州地区代表
山口県下関市
2年振り4回目
平成3年6月24日生れ(28歳)

A級リーグの目標・抱負

前回出場の際にあと一歩のところで勝ち越しを逃したので、 まずは勝ち越すことを目標にしたいと思う。

そしてもう1つの目標は、前回と同様になるが、楽しく連珠を打てたらと思う。 名人挑戦者決定リーグ戦でこのような悠長なことを言ってはならないかもしれないが、 それができるかどうかは自分の打ち方に大きく影響してくる。 持てる力が最大限発揮されるような心身のコンデイションを以って臨みたい。

激励文

相手の意図を見極め、最後まで気を抜かず対局してください。(藤井 直樹 七段)